はっしいの日記   

                                                  某夏のある日 

  私の家の近くにアドベンチャースポーツという店がある。今は仲がよく、遊びにも行くが当初はあまりその人のことがよくわからない状態だった。その人というのがオーナーである広瀬さんである。肩書きがまたすごい!! ある日ひょこっとその店に遊びに行った。すると、広瀬さんが全長4m、幅50cm位の、ゴムボートを洗っていた。好奇心旺盛の私は、「これで川下りをするんですか?」と聞くと事細かに排水機能や4人くらい平気で乗せられることなど説明をしてくれた。

  ここ数日、一日一回は土砂降りの雨が降るという不安定な天候が続いていたが、今は雲が数個確認できるくらいのいい天気だった。しかしこの天気の良さが後で命取りになるということは私はまだ気づいていなかったのである。

  「今日はひまか?」という問いかけに「ひまっす」と答えると。「川下りせーへんか?」 すぐに「いいですね!!」天気もいいし川下りをするには最高の日和であった。さっそくウエットスーツとブーツを取りに「はっしいの家」に戻った。車で10分位なのでそんなに遠くはない。私は、さっそくウエットスーツを片手に車に戻ると雲行きがだんだん悪くなってきた。その瞬間、バババババ......という轟音とともに雨が降ってきた。一瞬にして回りの景色がグレー色に染まり、店の前でも川下りが出来そうな感じになった。その瞬間今日は無理かなという考えと、増水しておもしろそうという馬鹿な考えが入り交じった。ようやく アドベンチャーに戻って、どうするのか確認しようとしたが、その必要はないことにすぐに気づいた。広瀬さんの顔からは中止にするという考えはみじんもなくむしろ、私の後者の考えのみが支配している感じであった。

  そして雨の中を2台の車で出発した。一台は出発地点へもう一台はゴール地点へ置いておくためだ。めざすは和迩川である。この川はたまに車で横を通るが詳しくは知らない。いよいよ、出発地点についた。轟音が立ちこめている。前日までの降水と先ほどの雨でかなり増水しているようだ。もちろん水の色は茶色。すっごい水流であるが、今まで1回しか川下りを体験してないので善し悪しの基準がないが素人目に見てもあきらかに危険なにおいを感じずにはいられなかった。二人で話し合った結果、もうちょと下からスタートをすることにした。

  このあと、スピルバーグもびっくりの想像も絶する体験がはじまる。

                                           つづく........